HOME > 書籍 > 祥伝社の書籍 > 天を灼く




天を灼く
テンヲヤク
著者名 あさのあつこ

在庫あり

※在庫について
ISBNコード 9784396635077
判型/頁 四六判ハード/320頁
定価 本体: 1,600円+税
発売日 2016/10/11

止(や)まぬ雨はない。
明けぬ夜もない。
少年は、ただ明日をめざす。

父は切腹、所払いとなった天羽(あもう)藩上士(じょうし)の子・伊吹藤士郎(いぶきとうしろう)は、一面に藺草(いぐさ)田が広がる僻村(へきそん)の大地を踏み締める――
過酷な運命を背負った武士の子は、何を知り、いかなる生を選ぶのか?

わたしたちは生きていかねばなりません。死んではならぬのです。
紅(あか)く焼ける空の下篠(しの)突(つ)く雨の中を、元服(げんぷく)前の天羽藩大組組頭(おおくみくみがしら)・伊吹(いぶき)家嫡男(ちゃくなん)の藤士郎(とうしろう)は、父・斗十郎(とじゅうろう)の佩刀(はいとう)を抱え、山奥にある牢(ろう)屋敷に向かっていた。姉・美鶴(みつる)が嫁ぎ、両親や親友の風見慶吾(かざみけいご)、大鳥五馬(おおとりいつま)と送る平穏な日々が暗転したのは20日前。豪商・出雲屋嘉平(いずもやかへい)と癒着(ゆちゃく)し藩を壟断(ろうだん)したという咎(とが)で斗十郎が捕縛されたのだ。切腹が申し渡されたこの日、謎の若者・柘植左京(つげさきょう)に牢屋敷に呼び出された藤士郎に、斗十郎は身の潔白と藩政改革の捨て石になると告げ、介錯(かいしゃく)を命じた……。