「海峡を越えた歌姫」が明かす衝撃の半生
北朝鮮で金日成を前にアリアを歌い、韓国では日本の歌を禁じられた「海峡を越えた歌姫」。その衝撃の半生が初めて明かされる。父の事業倒産、音大での受験差別……幾多の苦難を乗り越えて、身一つでオペラ歌手への道を歩んだ著者には、幼い頃に生き別れた4人の異父兄がいた。だが「地上の楽園」を信じて北朝鮮に渡った兄たちは、あろうことか「強制収容所」に入れられ、塗炭の苦しみを味わっていた。祖国に裏切られた母は、怒りと哀しみを胸に、息子たちを救うべく奔走する。しかし、兄たちは次々と息絶え、ついに母も力尽きた……。母が死の間際まで抱き続けた思いと、海峡に横たわる人々の数奇な運命を綴る、2006年「小学館ノンフィクション大賞」優秀賞受賞作。