この『修証義』は原典である『正法眼蔵』のエキスをしっかり取り上げ、難解な道元禅師の仏法を読み易くまとめたものである。含蓄に富む深い内容を味わって、生きる指針を学ぶことができる仏教の入門書である。
まず修証義の全文を現代語訳と解説とで紹介します。この本は、全部で五章から構成されていますが、第一章がはじめにあたる「総序」で、仏教の根本の立場を明示します。第二章は「懺悔滅罪(さんげめつざい)」で、愚かさと罪深さとを悔いて罪を浄めることをテーマにしています。第三章は「受戒入位」、第四章は「発願利生」、第五章は「行持報恩」で、真実に出会ったことへの感謝の仕方を述べます。本文を通読すると、仏法の真実を日常生活のなかにはたらかせる生活実践を前提としていることが分かります。これこそ道元禅師の仏法そのものです。この本で生きる指針を学んでいただきたいと思います。図版ページでは、江戸期の『建■記図会』を大和絵風に彩色し、道元禅師の生涯をたどります。