●椎名麟三 深夜の酒宴/重き流れのなかに/神の道化師/美しい女 ●平野 謙 島崎藤村/ひとつの反措定/「政治の優位性」とはなにか/女房的文学論/私小説の二律背反/徳田秋聲/さまざまな青春 より/粛清とは何か ●本多秋五 芸術・歴史・人間/捨子/「白樺」派の文学/宮本百合子論/無限に満たされたい心 /有効性の上にあるもの/中野重治論/「占領下」の意味/殷周青銅器の魅惑/神なき自我/三島由紀夫の割腹自殺/「無条件降伏」の意味/江藤淳氏に答える ●藤枝静男 空気頭/一家団欒/私々小説/田紳有楽/悲しいだけ/庭の生きものたち/虚懐 ●木下順二 夕鶴/子午線の祀り/本郷 より ●堀田善衞 広場の孤独/方丈記私記/後進国の未来像―常識について― ●寺田 透 成長の要求/バルザック断章/透体脱落/小林秀雄論/和泉式部論/朔太郎管見/バロックの精神/ポール・セザンヌ/わが横浜/ことだまの運命/戦後派文学/道元の思想的態度
<シリーズ説明>昭和文学の名作を、現代文学界を代表する8氏が5年の歳月をかけて集大成しました。芥川龍之介から新鋭作家まで、昭和文学の系譜500名余の作家を収録。今後、幾世代にもわたって読み継がれるべき決定版です。本文用紙に中性紙を使用、天金を施すなど竪牢豪華な造本に加えて,三段組の本文、大きな活字(8.5ポ)、新かな・新字体の採用など、原文を尊重しつつ読みやすさを追求。さらに作品をより深く理解するための第一線の研究者・作家による書き下ろし解説、年譜、作家の世界をビジュアルに再現した作家アルバムなど、充実した編集です。