魂があの世とこの世を自由に往還する知の冒険の旅。梅原版「死者の書」。
歴史学、国文学、民俗学、宗教学……あらゆる学問から自由になって思いのままの冒険の旅にでる。あるときは一人旅で、またあるときは先人の杖に導かれて、火になったり、鳥になったり、柱になって冥界をさまよい歩く。そこで見たものは何か。それはあの世とこの世を往還する人間の魂の躍動であり、人類普遍の魂の精神史であった。すべての学問から自由になることによって総合の人間学として、また現代版「死者の書」として結実する。第一の旅、「異界への旅」と第二の旅、「太陽の輪廻」を収録。
あふれる情熱と豊かな想像力で真理を探究し、人間とは何か、日本とは何かを深く思索つづけてきた梅原猛。哲学、歴史、文学、宗教、芸術など既存の枠組を越える壮大でユニークな作品群は「梅原日本学」とも称され、多くの読者を獲得してきました。本著作集では、主要著作に、新たに書き下ろし作品「法然の哀しみ」を加え、「教育問題」「地球環境問題」「長江文明論」など、著者が全力で取り組んでいる最新のテーマ作品も網羅。