猿之助のスーパー歌舞伎で大当たりをとった原作の傑作選。
市川猿之助との長年の交流の中で、思いがけず六十の手習いで歌舞伎の脚本を書くことに。夢とロマンに生き、やがては高く天翔る「ヤマトタケル」の一大スペクタクル。どん底に追い込まれた人間の愛とユーモア、そして最後には宗教的な救いによって甦る「小栗判官」。誇り高い理想をこの国にのこすために天つ神に国を譲る古代における文明の交替劇を描く「オオクニヌシ」。いずれも猿之助スーパー歌舞伎で大当りをとった原作。
あふれる情熱と豊かな想像力で真理を探究し、人間とは何か、日本とは何かを深く思索つづけてきた梅原猛。哲学、歴史、文学、宗教、芸術など既存の枠組を越える壮大でユニークな作品群は「梅原日本学」とも称され、多くの読者を獲得してきました。本著作集では、主要著作に、新たに書き下ろし作品「法然の哀しみ」を加え、「教育問題」「地球環境問題」「長江文明論」など、著者が全力で取り組んでいる最新のテーマ作品も網羅。