戦後から約半世紀にわたり、日本人の心のふるさとといわれる奈良大和路を撮りつづけた写真家・入江泰吉の生誕100年を記念して企画する愛蔵版作品集。大和路のさりげない景観に漂う余情を表現し、“入江調”と呼ばれる作品には、今なお根強いファンが多い。本書では、東大寺・興福寺・法隆寺・薬師寺・唐招提寺など、入江が幼い頃から慣れ親しみ、半世紀にわたり一貫して撮りつづけた南都の大寺とその仏像を中心に構成、その作品世界のエッセンスを一冊に凝縮して、大和路の風景と大和の仏像の魅力を堪能する。写真点数はモノクローム作品(主に仏像・堂搭)とカラー作品(主に風景)を合わせて約140点。