幼児に(就学前に)文字はどこまで教えたらいいのか。親たちの要望が強い文字教育について、20数年の保育者経験と長い研究によって得た著者の結論は、子どもの伝えたいという願いを育くむ保育であること、だった。
保育者時代、子どもの言葉に感動し、記録しつづけてきた著者は、子どもの「言葉から文字へ」という過程に着目しました。ゆたかな言葉の生活を育むことは、子ども同士の世界に伝えあう楽しさがいっぱいあることです。さらに、言葉に出さなくても文字にかくことで伝えあう喜びもあることに進みます。
集団の場である園生活の中で、どんどん展開することば遊び、かるた遊び、郵便ごっこ、など、具体的な実践例がいっぱいで、その楽しさが生き生きと伝わってきます。
「言葉の教育についてのQ&A」「言葉から文字への発達過程を踏まえた指導計画」などの資料もあり、保育者にも、親たちにも役立つ内容になっています。