あの方だけが知っていた
秘密裏に計画された日本の原爆開発。
それは、どこまで進み、いかなる威力を持っていたのか
日本軍の首脳はその時、燃えさかる東京をかろうじて脱出、最後の逆転作戦の構想を必死で練っていた。それが「第二のパールハーバー作戦」であった。しかし、それを阻止したのは、誰だったのか? その理由は? そして、その人こそが、最初の原爆抑止者だった。
「終戦の詔書」にも書かれている、知られざる真実とは ……。
東北の小さな田舎町、そこに突然、B29の編隊が襲ってきた。軍需工場もないこの町に、いったいなぜ …。しかも彼らは、爆撃もせず、ただ低空飛行をしただけで飛び去ってしまった。まるで何かを探しているように …。その数年前、アメリカの権威ある科学雑誌に投稿された日本人科学者の平和目的の驚くべき新エネルギー論文は、何者かの手によって圧殺され、ひそかに活用されていた。こうして、いくつかの糸が交叉するとき、ある恐るべき研究と作戦が浮かびあがってきた。その頂点に位置づけられた「マルニ計画」とは何だったのか。いま、究極の終戦秘史に迫る。
ドイツとスイスの国境にあったCICアジトのひとつが日本からの暗号「ウランを送れ」を傍受したとき、だれひとりとして、黄色いサルと核兵器を結びつけるものはいなかった。
〈著者のことば〉
アメリカが大好きな人へ・アメリカが大嫌いな人へ・日本を大好きな人へ・大嫌いな人へ・今までのどんな歴史書にも日本人論にも書かれていない本当の新事実を知りたい人へ・日本は太平洋戦争でアメリカに原爆を落とされて惨敗したんだからと自嘲する人へ・これからも早く憲法を変えてアメリカの思い通りの軍事協力をすればいいんだと思う人へ・それも含めて国や人間の未来を予見するなんてできっこないと笑う人へ・ケイタイとブランドのほか何に対しても関心を持たない人へ・リストラや不景気や劣等感やイジメで死にたいと思っている人へ・それでもどこかに活路がないか、日本と日本人でよかったと確信できる強い拠りどころはないか、探しつづけている人へ・この本を捧げます。