全国568村→198村に!
故郷(ふるさと)の悲鳴が聞こえる
消滅する集落、壊れる自治……
国から見放された「地方」が生きのびる道は――。
「三位一体改革」の陥穽を衝く!
《本書の内容》
● 村がない県が全国に13も
● 「太平洋」はつぶれ、「黒潮」は残った
● 全国に「中央」市ばかりが増えている
● 甲斐市、甲府市、山梨市、甲州市……みんな山梨県にあります
● 北海道と福島――二つの伊達市
● 北杜市と北斗市――どちらも「ほくと市」
● 人口二十一万でも上越市は「過疎」
● 「報酬なし議員」はつらいよ
● 「合併しない元祖」矢祭町はベビーブーム? etc.
<インタビュー収録>
野中広務(元自民党幹事長)
故・後藤田正治(元自民党副総裁)
松島貞治(長野県泰阜村村長)
梶原拓(前全国知事会会長)
<日本人の故郷(ふるさと)=〈村〉が悲鳴を上げている!>
全国に568あった村が、大合併で198に! 町や市へと名を変えた地域も、生き残った村々もいま共に苦悩を抱えている。都市部への人口集中で次々に消えてゆく集落。共同体としての自治機能は重体に瀕しているのだ。一方、新しく生まれた市や町も大混乱が続く。奇妙な地名、議員の増大、不便な分庁舎方式、合併特例債という国からのアメと、地方交付税減額というムチに揺さぶられる財政。「中央から地方へ」という標語の下で繰り広げられる改革は日本の未来に何をもたらすのか。健全な地方自治とは何なのか…。大合併の推進役・野中広務氏や故後藤田正治氏らの貴重な証言を加え、綿密な取材を元に気鋭の新聞記者が「平成大合併」の構造に迫る!