「私は人形に殺される」謎の言葉を残し，新進人形作家の沖村嶺（おきむらりょう）がパリで首吊り自殺した。現場では，赤いドレスの人形が階段を昇る姿を目撃されていた……。三年後，奇怪な事件は日本で復活した。沖村の伝記出版記念会の夜，作者の牧准平（まきじゅんぺい）が殺され，血染めのナイフを持った沖村作の人形が発見されたのだ！　沖村自殺の秘密こそが解決の鍵なのか？　二人の同級生で作家探偵の霞田志郎（かすみだしろう）は，高校時代の追憶の中に真相を追う。だが，殺人者の次なる標的は探偵本人だった！　好評本格推理シリーズ第五弾！