有栖川有栖氏が面白さを保証!
『このミステリーはページをめくる手を止めさせない』
"知能指数190! 生活能力0!"の新キャラクター誕生
ページをめくる手を止めさせない〈速い短編集〉 推理作家 有栖川有栖
歴史・科学・宗教などを題材にした〈重厚で濃密な本格ミステリ〉でファンの喝采を浴び、熱い注目を集める柄刀一氏は、小気味よいスピードで矢継ぎ早に力作を放つ〈重くて、濃くて、速い作家〉だ。また、短編集『アリア系銀河鉄道』のような前衛的・実験的作品を書くテクニックと大胆さも備えているし、『マスグレイヴ館の島』では軽やかでトリッキーな本格ミステリを披露してくれた。
本書『殺意は砂糖の右側に』は、それらの要素が溶け合った〈軽やかで、濃くて、トリッキーな好短編集〉である。そして、読者にページをめくる手を止めさせない〈速い短編集〉であることを保証する。
「10円玉を持っていないか」という不思議な言葉を残しクラブ経営者が撲殺された。被害者は麻薬取引の疑惑を持たれていたが、その右手にはなぜか1円硬貨と50円硬貨が握られていた…。小笠原諸島から初めて都会に出てきた純朴で愛すべき天地龍之介は、数々の奇妙な事件に遭遇する。料理コンテストや国際線の機上、はたまたフィリピンの田舎町で…。学究一筋の青春を送ってきた龍之介が、科学者並みの頭脳とちょっとズレた感性で事件の謎に挑戦する。果たしてIQ一九〇の天才推理は?