「大久保利通ヲ始末セヨ」
帝都東京にチャンバラ小説の快作誕生!
「楠木誠一郎が弾けた!!」
文芸評論家 細谷正充氏驚倒!
「内務卿大久保利通ヲ始末セヨ」
元長州藩士鯨源九郎の元に「闇の頭」からの指令が届いた──。悪を斬る! かつて官幕双方から追われ、正体不明の男「闇の頭」に助けられた源九郎は、政商、高官などワルを密かに始末する殺し屋となった。仲間は三人。元力士の熊嵐、庭師の平吉、そして小料理屋の女将清香。明治十一年の東京に、暗殺者集団と警視局の凄絶なバトルが始まった! アクションと官能を満載して近代サスペンスの気鋭が新境地を拓く、明治チャンバラエンターテインメントの開幕!
過激、大胆、掟破り! 文芸評論家・細谷正充
楠木誠一郎が弾けた! いきなり断言してしまったが、『明治必殺!』を読み終わった時の興奮を言葉にするならば、これしかないであろう。なぜなら本書は、明らかに作者の今までの作品とは肌触りが違っている。より過激に、より面白い方向へと、作品のベクトルを突っ走らせているのだ。大久保利通の命を狙う暗殺者と警視局の攻防を描いた、活劇エンターテインメントの中で、史実の大胆な使い方、計画と暗殺者の正体をあえて晒す暗殺物としての掟破りが、派手なアクションを可能にした。いい意味で腹を括った、楠木誠一郎の作家としての姿勢が伝わってこよう。