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長編伝奇小説
霊の柩
タマノヒツギ
著者名 高橋克彦
在庫なし

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ISBNコード 4396207298
判型/頁 新書判/496頁
価格 1,362円(税込)
発売日 2001/12/10

畢生(ひっせい)の大作『竜の柩(ひつぎ)』に続く待望の最新巨編!
宮澤賢治、江戸川乱歩、コナン・ドイル…
大正浪漫霊能冒険行(スピリチュアル・アドベンチャー)!

〈著者のことば〉柩のシリーズは歴史小説ではないが、私に歴史小説を書く喜びを教えてくれた物語である。過去の歴史は確実に今に繋(つな)がっている。過ぎ去った問題ではなく、今を修正する鍵となる答えを内包していると気付かされた。日本はどこに行くのかという問いには、日本はどこから来たのかをまず考えないといけない。 未来を眺める鏡として、この作品では大正時代を選んだ。あのうだるような熱気とモダン、進取の気概と才能の輩出。大正こそ日本文化のピークと言える時代ではなかったか。そのエネルギーを復元し、取り戻すことこそが我々にとって大事なことだと考えている。 虹人(こうじん)たちの彷徨(さまよ)う大正時代は過去であると同時に未来の理想国家の雛形(ひながた)でもある。

「たしかにここは十和田湖畔だ。しかし…」九鬼虹人(くきこうじん)たちは眼前の光景に驚愕した。世界各地に〈竜〉の足跡を追い、さらにイシュタル神の導きで縄文日本へ旅した彼らは、ようやく「現代」へ帰還したはずだったが──到着地はなんと、大正八年の日本だった。やがて、若き日の宮沢賢治、江戸川乱歩らと出会った九鬼は閃(ひらめ)く。「現代」に帰るには〈神〉と交信するしかない──かくて霊能(オカルト)ブームの英国へ旅立つ彼らを待つものは…。〈神〉とは? 〈霊魂〉とは? 人類最大の謎に挑む大河伝奇ロマン、瞠目の新展開!