一休さんにノベルズはよく似合う。
鯨 統一郎
京でも賢才の誉(ほま)れ高い建仁寺(けんにんじ)の小坊主・一休。問注所検使官の新右衛門、建仁寺に寄宿する少女・茜と共に、行方不明となっていた茜の両親を捜す旅に出た。難波(なにわ)、大和(やまと)、伊勢(いせ)――だが3人を旅路で待ち受けていたのは、不可思議な事件だった。進入不可能の禅堂で起きた密室(ひそかむろ)殺人、崖の上に建つ屋敷の消失……。冴え渡る一休のとんち推理! やがて、茜の生まれ故郷・武蔵に迫った時、彼らを待ち受けていた驚愕の事実とは? 歴史ミステリの旗手が本領を発揮した、待望のシリーズ最新作!
<著者のことば>
一休には、知られていないとんち話があと八つあります。