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長編ハード・バイオレンス 書下ろし
跡目 伝説の男・九州極道戦争
アトメデンセツノオトコキュウシュウゴクドウセンソウ
著者名 大下英治
在庫なし

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ISBNコード 4396207905
判型/頁 新書判/336頁
価格 964円(税込)
発売日 2004/11/25

実録
様々な伝説に彩られたヤクザの凄絶な半生

抗争の仲裁にマサカリで自らの手首を切断!
「これが侠気(おとこぎ)だ。性根を据えてよう見とけ!」

<極道をやるなら人のしきらんことをやる――>九州別府の新興勢力・石井組組長に惚れ込んだ荒木美喜雄(あらきみきお)は、対立する組織の幹部を列車内で刺殺。20歳の若者の凄惨(せいさん)で鮮やかな手口は全国の極道を戦慄(せんりつ)させた。特別少年院時代には在院者を撲殺(ぼくさつ)。その侠気は刑務官をも魅了した。石井組の盃(さかずき)を受けた荒木は、抗争の仲裁にマサカリで自らの手首を切断! その後、収監(しゅうかん)中に組長から「跡目(あとめ)を託す」と遺言を残された。だが、出所すると、組は別の男が仕切っていた……。極道の中の極道の型破りな生き様を描いた実録小説!

<著者のことば>私は、今まで『修羅(しゅら)の群れ』『小説安藤組』『広島やくざ戦争』と、主に関東、広島のヤクザを描いてきた。今回、初めて荒木美喜雄という九州のヤクザを描いた。中学時代から、落ちぶれた家の再興のために「九州で名を知られる極道になろう」と志し、「人のしきらんこと(他人ができないこと)をしよう」と決意する。組員でもないのに、大分の石井組にとって疫病神的な存在の門司(もじ)の大長(おおなが)組幹部を急行「高千穂」号の中で刺殺。また、義理ある福岡県大川市の組長の紛争をおさめるため、小指ぐらいではおさまらぬと、マサカリで自らの左手首を切り落としてしまう。こんな破天荒なヤクザを私は他に知らない。九州血の抗争史としても、読んでいただきたい。