大好評!「猫子爵冒険譚」シリーズ、迫力の第2弾
魔術師の帝王VS不死の破壊獣
ドイツ帝国最後の希望は呪われた脅威と化した!
ベルリン1926年
遺留品は絶滅した生物の痕跡?
異端の天才学者の断定に
連続殺人は奇怪な様相を呈する
古代魚の鱗(うろこ) 恐竜の爪痕(つめあと)
そして遂に出現した太古の怪物
あり得ぬ事態に直面し
若き女伯爵ウルリーケが頼むは
「猫子爵」こと鷹宮洋一郎(たかみやよういちろう)!
原始の「獣」の力を求める
秘密結社「新聖堂騎士団(オルド・ノーヴイ・テンプリ)」が
この青年貴族のゆくてをはばむ
魔術を駆使した死闘の結果
明らかにされる悪魔の計画
軍と政界の黒幕がもたらした
権力と野望の果ての悲劇とは!?
〈著書のことば〉
この巻では、フランツ・ノプシャ男爵というキャラが登場します。ノプシャは、トランシルヴァニアでも、もっとも古い家柄の貴族で、数か国語を使いました。地質学、考古学、民族学の分野で評価された専門家で、とくにアルバニア研究に関しては第一人者と目されていました。恐竜の分類でも画期的な説を提唱しました。現在、有力になっている、鳥類は恐竜から進化したという説を、八十年ほど前にうちだしていました。第一次世界大戦では、オーストリア・ハンガリー軍の情報将校として、007顔負けの冒険をしました。オートバイや自動車も大好きで、自ら運転して、何百キロも旅をしました。で、こんなやつ、当然フィクションだろうと思われるでしょうが……なんと実在の人物なのです。