大反響に応え「魔大陸の鷹」シリーズ新展開!
伝説の地下宮殿をめぐる死闘の幕が開く!
匪賊(ひぞく)、間諜(かんちょう)、秘密結社うごめく灼熱の砂漠
迫る白刃、火を噴く機銃! 青年剣士、絶体絶命!?
〈地下王国アガルタの水晶宮を発掘せよ!〉「狂男爵」の悪名(あくみょう)を取る怪将軍がラマ教寺院から強奪した古代地図。それは数奇な運命をたどり、1924年、碩学大木戸(せきがくおおきど)博士の手に落ちた。そこに記された謎の宮殿を求め、冒険児・伊集院従吾(いじゅういんじゅうご)は秘境に旅立つ。目指すは、赤色騎馬軍が疾駆し、匪賊(ひぞく)が跋扈(ぼっこ)する動乱のゴビ砂漠。金髪美女と黒髪の美少女、そして異端の知性とともに密かに外蒙古(がいもうこ)の国境を越える従吾。その行く手をさえぎる剛腕将校。だが、真の敵は人類破滅をたくらむ秘密結社の大幹部、鉄仮面の“教授(プロフェッサー)”であった……。
<著者のことば>
昨年(2005年)、わが処女作『魔大陸の鷹』を完全版として再刊していただきましたところ、思いがけぬほどの読者のご支持を得ることができました。となると、編集者という生命体は黙っておりません。続編を書きましょう、書きなさい、書かないと泣かすぞと責め立てられ、気の弱い私は、ついうなずいてしまったのです。しかし、8年前のデビュー作の続きなどという話は前代未聞。いい年になった私には、あんなハチャメチャな物語、もう書けないようと、頭を抱えたのですけれど――すみません、ワタクシまだ十分にガキでした。砂漠に騎兵、巨人機、鉄面の怪人と並べ立て、あまつさえ……おっと、この先は、どうぞ本文をお読みくださいませ。