絶滅動物を知ることによって人類の未来が見えてくる!
本書では自然淘汰の下で絶滅していった動物たちを前編で扱い、後編では人為淘汰の下で絶滅していった動物たちについて触れている。動物たちがどう生きてきたのかそして人類を含めた動物がどう生きていくべきなのかを考える一冊である。
人間が動物を絶滅に追いやっている
人類が関与して他の動物を絶滅せしめるのは人為的絶滅である。J・フィッシャーによれば、17世紀以降に絶滅した哺乳類のうち25%は自然に死に絶えたものらしいが、残りの75%は、人間が直接・間接に死に追いやったものであるという。そのうち、環境破壊によるものが19%、人間が持ち込んだ生物によるものが23%そして狩猟によるものが33%と見積られている。
人間がいかに自然界に大きな影響力を持っているかよく分かるが人間が関与した絶滅は、その後に新しい世代を生み出さないという大きな特徴がある。自然的絶滅との大きな違いである。
(「プロローグ」より)