命がけの友情と家族愛
本書は少年版「アンネの日記」である
命のビザ・杉原千畝(ちうね)との交流
日系2世部隊の知られざる戦功
晩餐会の光輝くロウソクが、希望の象徴だった…
◆杉原千畝との出会いと別れ◆必死の逃避行◆飢えとの闘い◆血の第七要塞――人間射的場◆右か左か、生と死の大選別◆恐怖の「子ども狩り」◆セメントにのみこまれた友◆命をかけて父を守る◆日系人部隊の隠された戦功 (「目次」より)
ホロコーストを生き抜いた少年の、息をのむサバイバル・ドラマ
十代の男の子が主人公となる、『アンネの日記』少年版――。
本書は希有のドキュメントであり、感動の手記である。『アンネの日記』と異なるのは少年がホロコーストの暴風をかいくぐって生き残り、解放の喜びを味わう点で、それだけに読後感は明るい。
そのうえ、日本の読者にとって心うれしいふたつの証言が、当事者である少年の口からビビットに語られている。危機に直面したユダヤ人に救いの手をさしのべた勇気ある日本人外交官・杉原千畝の存在、そして死の瀬戸際にあったユダヤ人を収容所から解放した、心優しい同胞兵士たちの活躍である。 (「訳者まえがき」より)