五木寛之氏、推薦
手紙、散歩、ファッション…「いま・ここ」が輝くちょっとした工夫
「銀の人生」三つの功徳
一、肩肘を張らなくてすむので、長続きできる
一、しっとりと充足した気質になるので、まわりの人から大事にされる
一、年輪を重ねるごとに、人間としてのいい味を出せるようになる
ここが肝心な点だが、「銀」=「地味」、ではない。そこに艶が生じた時、「銀」
は「金」を超える値打ちをきっと持つようになるだろう。「まえがき」より
<ほんとうの詩人が書いた、いぶし銀の一冊 五木寛之>
松永伍一さんは、ほんとうの詩人である。ほんとうの詩人とは、書く言葉だけでなく、日常のすべての振舞い、たとえば笑顔からその足あとまでが詩を感じさせるような存在のことだ。
この『金の人生 銀の人生』は、そんな松永さんが若い後輩に語りかけるような優しい口調で自分の思いをつづった私信のような一冊である。具体的な日常生活の機微や作法にふれながら、そこには深い思想とみずみずしい感性があふれている。あ、なるほど、そうだったんだ、と、読みながら何度うなずいたことだろう。
若い世代から人生の成熟期を迎えたかたがたまで、広く読んでいただきたい、いぶし銀のような本である