不肖・宮嶋、砲撃を受ける!
「集中砲火や! アカン!目が見えん……」
轟(とどろ)く砲音、飛び散る弾丸
●渓谷は戦場の墓場●「帰れなきゃここで暮らせ」●ホッチキスでプレスカード●正義なき戦い●脱出する人、残る人●衝撃とともに体が浮き上がった!●撃たれる奴に銃声は聞こえない●陸路で帰るゼニもなく(目次より)
<モーレツに彼と前線へ行きたくなった 勝谷誠彦>
本書で最も感動的な記述は最後にやってくる。不覚にも帰国直後に落ちたカブールへ、宮嶋は自腹で舞い戻る。そこで彼は女子高を訪ねるのである。そして、こんな計算をしてみせる。「渋谷のセンター街をほっつき歩く女子高生一人の一カ月のケータイ通話料で、マリアン高校の学生に一本ずつ鉛筆を買うことができます……」
宮嶋も人の親になる歳になったということなのであろう。
本書を読み通して、私はモーレツに彼と再び前線へ行きたくなってきた。私と宮嶋という黄金コンビが(自分で言うかね)出掛ける場所となれば、あの国――北朝鮮。金正日をチャウシェスクの運命が見舞う時、老骨に鞭打ってでも、私はその現場に行くぞ。
友よ、宮嶋よ、その時はまた一緒に一番乗りを目指そうじゃないか!
(「解説」より)