情を斬らず悪を断て!
八百八町大包囲の中、旧友の仇を狙う隼新三郎
文芸評論家縄田一男氏絶賛!(解説)
濡れ衣だった。北町同心・村山源之助の憎しみを買った直心影(じきしんかげ)流の達人・隼新三郎(はやぶさしんざぶろう)は、町人殺しの科(とが)で鼠一匹這い出せないほどの大包囲網を江戸中に敷かれた。それは、敵と狙う老中水野忠成(みずのただあきら)の差し金でもあった。絶対絶命の新三郎に今一人、翁の能面を被った謎の刺客が立ちはだかる! 息を呑む撃剣シーンと、健気に生きる市井の人々の情愛を活写する傑作時代小説誕生!