信を貫く、剣豪成長小説!
「己(おのれ)の腕を、技を、人生をぶつけ合う一瞬の死闘に興奮!」
文芸評論家細谷正充氏絶賛
桜吹雪(ふぶき)の下、幼い秋月信助(あきづきしんすけ)の目に血の色が焼きついた。奥州倉田藩の内紛に巻き込まれた父が「侍らしく、生きよ」と遺言(ゆいごん)して切腹したのだ。母子三人の極貧生活に堪え忍び、東軍(とうぐん)流剣術の研鑚(けんさん)を積む日々。やがて成人した信助を待ち受けていたのは、父を死に追いやった藩の政争の再燃だった。己(おのれ)を捨て死地に赴(おもむ)くもののふの極限の姿を描く、凄(すさ)まじくも清冽な剣豪小説!