七人の刺客を討て
藩再興のため、あえて脱藩した者たちに唐十郎が助太刀!
闇に浮かぶ白い貌に紅をさした口許(くちもと)。白皙(はくせき)異形の浪人が瞬(またた)く間に二人の侍を切り捨てた。無造作に剣を下げた秘剣下段霞(げだんがすみ)は、太刀筋が読めない。小宮山流居合の達人狩谷唐十郎(かりやとうじゅうろう)の前に立ちはだかる最強の刺客石神喬四郎(いしがみきょうしろう)だった。石神らが狙う奥州高桑藩の脱藩士を門弟の助造が助けたことで藩の内紛に巻き込まれたのだ。唐十郎、師範代弥次郎(やじろう)、助造の壮絶な闘いの行方は!