きっかけは、些細(ささい)な違和感だった。
吹雪に閉ざされたJR只見線を舞台に、新米女刑事とベテラン警部が奔走(ほんそう)!
「あの二人は、本当の夫婦ではありませんね…」ベテラン警部・藤之木秀夫(ふじのきひでお)の言葉に新米刑事の三尋由香里(みつひろゆかり)は驚いた。猪苗代(いなわしろ)湖畔で発生した心中事件の再捜査の過程で「AIZUマウントエクスプレス」に乗り換えた二人。退官間際の藤之木がその車中で偶然接触した老夫婦に対して感じた些細(ささい)な違和感が、やがて猪苗代湖夫婦心中、北千住(きたせんじゅ)夫婦焼死事件と結びついていく!