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西陣織兄弟、二百歳の志
織りひとすじ 千年の技
オリヒトスジセンネンノワザ
著者名 山口伊太郎・山口安次郎
在庫なし

※在庫について
ISBNコード 439661201X
判型/頁 四六判ハード/256頁
価格 1,760円(税込)
発売日 2003/12/10

西陣による源氏物語の再現を目指す兄、101歳。
自ら機(はた)を織り、能装束に賭ける弟、99歳。
兄弟合わせて200歳、生涯現役!

西陣織二百歳兄弟、「生涯現役」の秘密がここにある! お医者さんが皆、私より先に死にましたもんなあ/日本文学の最高峰『源氏物語』を、織物の最高の技術で表現したい/弟は毎日の身の回りのことを、全部自分ひとりでやってます/六十歳で定年なんてもったいない。人生に定年なんぞ、ありません/能装束と対話してると、ほんまにぼけてる暇もおへんのや/超一流になるには、努力と感性がいります。最後の決め手は「人間力」ですな/「どないしたら百まで元気で生きられますか」「そら、働くことですわ」/食事は人の五倍、十倍噛んでから胃の中に入れます(目次より)

<西陣の奇跡の兄弟――「狂気の織物師」と「究極の職人」>
兄・山口伊太郎(101歳)が語る――
七十歳の時、「もう、金儲けはええ。だれもせんかったこと、できんかったことをするで。商売抜きの織道楽や」、息子たちに宣言しました。『源氏物語』を西陣織の究極の技術でつくりあげ、芸術・文化の都であり、西陣の故郷でもあるフランスへ寄贈しようと決心したんです。
弟・山口安次郎(99歳)が語る――
能装束に、残りの人生を賭けよう。それまでの四十年の織職人で培った技を、能舞台に華やかに舞わしたろやないか。織師の技と誇りみたいなもんがメラメラと燃えてきました。「これからやで、わしの人生は」もう一度初心に帰る決心をしたんどす。五十五歳の時でした。