中国陶磁史上「最高」の評価を受けながら誰も見たことのない、千年前の伝説の至宝が見つかった。
世紀の大発見か、それとも――
科学鑑定が下した結論とは!?
【柴窯(さいよう)とは】
「世界陶磁史上の奇蹟」といわれる幻の名窯。
唐と宋を結ぶ五代十国時代の皇帝・柴栄(さいえい)のもと、
955年から959年の五年間だけ活動したとされる。
中国陶磁の最高峰で「柴窯の一片は千金に値する」とまで言われたが、
いつか遺品は失われ、窯の所在地も、いまだに不明である。
古来、世界中の研究者が血眼になって探し求めてきたが、
誰も目にしたことがなく、実在を疑う専門家もいる。
【推薦の言葉】 日本文化交流促進会会長 王 農
著者は長年にわたり、中日文化交流に尽力されてきた。中国において、日本人で最も名の知れた中国文化研究者の一人といえよう。
今回の至宝・柴窯(さいよう)発見の経緯を記した本書も、氏の長年にわたる中国文化研究の一環である。最終的評価は、今後、世界の研究者に委ねられようが、中国においても驚きをもって、大きな注目を集めることとなろう。
それは、後周官窯・柴窯は、今や世界に一作品もなく、中華民族にとっても特別の文化遺産だからであり、百歩譲って、仮にこれが北宋鈞窯(きんよう)であろうとも、中国陶磁史上の「至宝」のひとつには違いないからである。
是非とも、中国人民にも紹介したい一書である。