破防法適用第一号 三無クーデター事件
両氏絶賛!
鎌田 慧(ルポライター)「この徹底取材の精神と、壮大なる構想力に脱帽!」
保坂正康(作家・評論家)「20年に及ぶ取材と膨大な資料。昭和地下水脈をあぶり出した!」
政府・銀行のモラルハザード、金融機関の相次ぐ破綻…。
金権主義に走った戦後日本の現状を予言した一人の起業家。
彼は、旧軍人たちと共に、"革命"でどんな社会を目指したのか?
昭和三十年代──高度成長期直前の日本は、混沌を極(きわ)めていた。折しも安保闘争が全国を席巻(せっけん)。共産主義が台頭する一方で、利益を最優先する政府・銀行のモラルハザードが始まった。希代の起業家川南豊作(かわみなみとよさく)は、日本の行く末に猛烈な危機感を抱いた…。そこで彼は、旧軍人、旧陸士、五・一五事件、二・二六事件の関係者らを結集し、無税・無失業・無戦争をスローガンにした「三無(さんむ)主義」を"革命"によって実現すべく行動を開始した! 彼らの動向をキャッチした公安との熾烈(しれつ)な攻防! 知られざる破防法適用第一号「三無事件」をもとに、満を持して昭和史の裏面を描破したノンフィクション・ノベル巨編!
徹底取材の精神と壮大なる構想力に脱帽! 鎌田 慧(ルポライター)
この徹底取材の精神と壮大なる構想力には脱帽した。出口なしの閉塞時代のいまも、地下で何かが蠢(うごめ)いている?
昭和の地下水脈をあぶり出した渾身作! 保坂正康(作家・評論家)
安保闘争の余韻さめやらぬ昭和三十六年に発覚したクーデター未遂事件。三無事件と称されるこの事件は未(いま)だ歴史の闇の中に閉ざされている。誰がどのような意図をもって計画したのか。無税・無失業・無軍備のスローガンは何を意味したのか。著者は二十年に及ぶ取材と膨大な資料で、五・一五事件、二・二六事件の影を背負う旧軍人たち、軍と結びついていた政商、新世代の民族派、それを追う公安関係の動きを執拗(しつよう)に追い求める。昭和三十年代の日本の地下水脈が今、私たちの前にあぶり出されてくる。