日本、米国、北朝鮮・・・・・・三つ巴の諜報戦(スリーウェイ・ワルツ)を、最後まで踊り続けるのは誰だ?
「墜落」から16年、悪夢は再び放たれた!
「この国にはまだ楽園を信じ、それを必要としている人々がいたのです。夢にすがらなくては、明日の希望すら見いだせない人々が・・・・・・」
「長い長い話になるでしょうね。でも、必ず終わりはくるものや。人生と同じでね」
「死んだ母さんの夢を見ただけだよ」
大型旅客機の墜落から16年後の夏――大惨事の背後に隠された謀略の存在が浮上した。折しも、事故に深く関わったと見られる北朝鮮の女工作員<由沙(ゆさ)>が東京に出現し、にわかに防衛庁、米軍、北朝鮮、さらに正体不明の男たちが暗闘を始める。時を同じくして、墜落で母を亡くした遺児恭祐(きょうすけ)の身辺も激変した。新任保護司の異常な介入、不審なビル火災、ついには父浩太朗が何者かに殺された! 狙われた亡き母涼子の遺品に隠されたものとは? 外務省内の抗争も絡んだ三つ巴の諜報戦(スリーウェイ・ワルツ)を、最後まで踊り続けるのは誰だ? やがて明かされる、国家と個人を超えた“真実”とは? 気鋭が放つ渾身の大型国際サスペンス!