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虎の城(上)
トラノシロジョウ
著者名 火坂雅志
在庫なし

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ISBNコード 4396632436
判型/頁 四六判/416頁
価格 2,096円(税込)
発売日 2004/08/31

司馬遼太郎、池波正太郎、隆慶一郎――
戦後時代小説の巨峰に迫る傑作の誕生!
高みを極めた迫真の筆、これぞ大河小説
文芸評論家 菊池 仁

司馬遼太郎、池波正太郎、隆慶一郎と続く戦後時代小説の巨峰に迫る作品が誕生した。『全宗』『覇商の門』『黒衣の宰相』と戦国を陰で演出した参謀を題材に、“戦国もの”で新風を送り続けてきた火坂雅志が、本書でさらに高みを極めたのだ。逆境に育ち、徒手空挙の身から、知力、体力で常に己を磨き、乱世を切り開いた勇将・藤堂高虎を余すところなく描き切ったのである。幾多の悲運に翻弄され、主を替えながらもついに徳川政権の中枢に登りつめていくまでを迫真の筆で見事に再現。本書は時代小説だからもてる現代性に溢れている。つまり、明日も見えぬ不安な時代を生きるわれわれに“勇気”をあたえてくれる“熱い読物”なのである。
文芸評論家 菊池 仁

野望渦巻く戦国乱世――。恵まれた体躯(たいく)と膂力(りょりょく)を生かした槍(やり)働きで立身出世の夢を抱く藤堂高虎(とうどうたかとら)は主を求め流浪していた。天正四年、羽柴秀吉の弟・秀長に認められた高虎は仕官するが、秀長は“算盤侍(そろばんざむらい)”と呼ばれ、合戦を得意としない希有(けう)な戦国武将だった。黙々と金策に走り秀吉を支え続ける秀長の姿に、高虎はやがて新しい武将のあり方を発見する。「戦闘だけでは猪(いのしし)武者に終わる。これからは兵法、築城術、兵糧の調達、金銭の出納を身につけることが肝要だ」秀長の下で人心掌握術や経営術、建設術を学んだ高虎は、築城に才を発揮、その名を天下に轟かせ始めた。だが、秀吉の下で頭角を現わしてきた宿敵・石田三成が高虎の行く手を阻む……!