犯人は人間の能力を超えていた!
『下山事件 最後の証言』で話題沸騰!
【日本推理作家協会賞…(評論その他の部門)】
【日本冒険小説協会大賞……(実録賞)】
ダブル受賞作家が種の遺伝子、アメリカの謀略という壮大なミステリーに挑戦!
<その怪物は、人か獣か…>
<頭部の損壊は、凶器を使用したものとは思えない。圧迫による破壊か。頭骨の亀裂と皮下出血の他、筋肉組織の損傷は人間の巨大な手形に一致する。>
<頭蓋骨粉砕骨折。頸骨骨折。右大腿骨骨折。犯人は、右足首を握って振り回し、側頭部を鴨居に激突させて死に至らしめたものと思われる。>
<無数の足跡を発見。長さ38センチ。最大幅約20センチ。足に布のようなものを巻き付けてあったと思われる。その男は少なくとも2メートル以上、体重200キロ以上ということになるが――>
「捜査資料1より」
26年前の捜査資料が、中央通信記者・道平慶一(みちひらけいいち)の目の前にあった。巨大な手で握り潰された頭骨、食いちぎられた顔面など人間業(わざ)とは思えない他殺体の写真。そして、唯一の犯人の物証である体毛。当時はまだなかったDNA解析を行なうと、意外な事実が明らかになる。犯人は、人類にはあり得ない遺伝子を持っていたのだ……。1974年秋、群馬県の寒村で起こった凄惨な連続殺人事件は、いったい何者の仕業だったのか?
70年代の世界情勢、さらに2001年9.11米同時多発テロ事件にまで連関する壮大なミステリーが今、ルポルタージュの迫真を超える!