不肖、砲撃を受ける!
全身に衝撃がきた!
近いなんてもんやない。
隣で土煙が上がっとる!
集中砲火や!
アカン! 目が見えん。
膝がべっとり濡れている。
アッ、カメラがどっかに
飛んでしもた。
体が軽い。
アカン!
レンズ落とした……。
そんなことより逃げな……。
(本文 第9章より)
カップヌードルあるならば
遠く離れて三日四日
荒野千里にわたるとも
下宿支局に不肖あり
轟く砲音 飛び来る弾丸
匍匐前進 したたる血のり
壁をつらぬく不肖の叫び
「カメラは何処 眼鏡は何処」
今日も暮れゆく異国の川に
ヘリは来なかろ 飛ばなかろ
かくまで博打に敗れては
もはや陸路のゼニもなし
不肖
アフガン本の最後っ屁
この本は雨後のタケノコのごとく出版されたアフガン本の中で、最もエエ加減で下品な部類に入るであろう。まぁ、アフガン本の最後っ屁みたいなもんである。御本家で映画にもなった『鷲は舞い降りた』とは似ても似つかぬトンデモ本である。ジャック・ヒギンズ先生もさぞやお嘆きであろう(早川書房の皆さんも赦してネ)。
しかし、儂も舞い降りたのである。たった一人で「ノーブル・イーグル作戦」を取材するために。御本家の主人公シュタイナ中佐には15名のコマンドがおったが、ワシは一人だったのである! シュタイナ中佐が舞い降りたのは文明国だったが、ワシが舞い降りたのは原始的な砂漠の国だったのである! (著者まえがきより)