<ゆかた大特集>
1枚1000円
ウール、ポリエステル、木綿のお洒落着
日本の伝統色で愉しむ「色合わせ」
<ゆかたがお洒落な街着になった!>
●個性際立つ絞り、流行の黒と藍など、ワンクラス上の浴衣の着こなし徹底研究
●浴衣に似合うヘア&メイク
●帯結び自由自在
●浴衣を引き立てる「粋小物」
●ファッションデザイナーを魅惑する有松絞り
●江戸時代のお宝浴衣
●絞り浴衣を袷の着物に
○春夏秋冬別「着物1枚帯3本」の法則
○芸者・銀座クラブママ――「粋筋」のふだん着物
○ミシン縫いで簡単手作り着物
○涼やかなビーズ小物レシピ
○東京・名古屋・京都発「着物美人」スナップ
着物は柄オン柄とはいうけれど、柄も合わせなけりゃ、ただのガラクタになってしまう。派手な色柄の半襟、着物、帯、足袋、下駄の鼻緒といっしょくたに着た様子は、まさに、片付けられない女の部屋状態だ。
一つひとつは素敵な柄なのだが、バランスを考えずに集めているため、見ているほうにめまいを起こさせる、危険きわまりない着こなしになっている。かといって、ストリート族のように崩しっぱなしにはならず、お太鼓はきちんと結んでいるんだから、なんか中途半端なのだ。
しかし本人は、精一杯のおしゃれをしているつもりなので、ほめてもらいたくてしょうがない。センスのいい女には無視されるわけだから、自然、同じような趣味の着物愛好家が寄り添うことになり、すると、たちまち「あ、それ可愛い」「そっちのバッグも可愛い」とカワイイ、カワイイが大連発されることになる。
なにせ基準が「可愛い」であるからには、可愛いきゃすべてが許されるわけである。可愛いと思うものに可愛いと感じるものをどんどん重ねてゆく思考に、引き算の潔さはない。
(コラム「片付けられない柄」症候群より抜粋)