昭和小唄「その一」に引き続き、「その二」では昭和十一年から二十年にかけての準古典小唄の完成期と戦下の挫折期、そして敗戦後の昭和二十九年に至るまでの復興と、現代小唄の萌芽の時代に作られた二六七曲の小唄を収録し、吉田草紙庵、初代春日とよ、初代蓼胡蝶らに加えて、新たに山田抄太郎、初代喜む良勇吉、初代本木寿以らも登場します。
各曲には「出典」「解釈と鑑賞」、また芝居の小唄には「梗概」等も付して数々の名曲が詳述され、同時に本巻では特に激動の世相の変遷が鮮やかに浮き彫りにされています。小唄各派家元の面影を伝える貴重な写真を含む約二〇〇点の図版を収録。
なお、明年は「その三」の刊行をもって「昭和小唄」の大著が完成される予定です。ご期待下さい。