HOME > 書籍 > 小学館の書籍 > 銀しゃり




銀しゃり
ギンシャリ
著者名 著/山本一力
在庫なし

※在庫について
ISBNコード 9784093797511
判型/頁 四六判/448頁
価格 1,680円(税込)
発売日 2007/05/30

山本一力の時代小説。『あかね空』(直木賞受賞)では豆腐職人を描いたが、この小説では鮨職人を情感たっぷりに描いた。

時代は寛政2年(1790)の江戸。仙台堀川・亀久橋たもとの三ツ木鮨は、主の新吉の発案で売り出した柿鮨が評判を呼んで、ことのほか活況を呈していた。勘定方祐筆・小西秋之助との何気ないやりとりから誕生した柿鮨だったが、味付けの改良は試行錯誤の末で、新吉にとっては喜びもひとしおであった。  表題の「銀しゃり」どおり、鮨職人の銀しゃり、鮨ネタに対する執念や細やかな気配りが詳細に綴られる。また、新吉を人の輪の真ん中に置いて、その友人で棒手振の順平と妹のおけい、そして長屋の面々が繰り広げる日々の悲喜こもごもが情感たっぷりに描かれる。新吉の抱くほのかな恋情も切なく、読む者を惹き付ける。