薩摩の覚醒が歴史を動かした!
幕末の雄藩、薩摩と長州。「禁門の変」以来、犬猿の仲であった両藩を坂本龍馬が仲介し、「薩長同盟」が成立したことはよく知られています。では、禁門の変以前の両藩の関係はどうだったのか? じつは大変良好な関係でした。それどころか、長州藩士・久坂玄瑞の働きで、「薩長同盟」は実質的に成立していたとさえいえます……。
20巻という節目を迎えた「幕末年代史編3」は、こんな驚くべき視点から始まります。では、そんな良好な関係がなぜ崩れてしまったのか? 「バカ殿」島津久光を国父に戴き、生麦事件そして薩英戦争を引き起こしながらも、「攘夷」の無謀さに目覚めた薩摩。一方、「そうせい侯」が攘夷派を抑えきれず、ついには「朝敵」の汚名を着ることにまでなってしまった長州。のちに明治維新の原動力となった両藩がまったく異なる道を歩んでいた1862年から64年までの激動の3年間に迫ります。
【編集者からのおすすめ情報】
「高杉晋作が突然、逃避行に走った真意は?」「清河八郎が浪士組を結成できたのはなぜ?」「どうして長州藩はオモチャのような大砲で西欧列強と一戦交え用などと思ったの?」などなど、歴史ファンなら誰もが疑問に思う幕末の謎の数々を「逆説」で次々と解き明かしていく様は、じつに痛快。また、当時の貴重な写真や図版も、紙幅の許す限り掲載しています。こちらも必見です!