公共事業は悪なのか。渾身のミステリー巨編!
公共事業は「悪」なのか。
「この国の様々な場所で、長い間ずっと長く繰り返されてきたことが、この町でも起ころうとしている。」
死にかけた海辺の町にもちあがった空港建設計画。廃墟の撮影に訪れていた辰巳は、反対派女性の死体を発見したことから、事件に巻き込まれていく。殺害女性の元夫である地元紙記者と捜査を続ける辰巳。彼らを待ち受ける驚愕の結末とは?
疲弊する共同体、軽んじられる命、己が欲得に溺れる人間たち。希望の光すら見えないこの国の断片を描く著者渾身のミステリー巨編、ついに刊行!