虹の橋で飼い主を待つ、ペットたちの思い
やっとの思いで犬を飼うことを許された少年マサキ。そして愛犬はゴールデン・レトリバーのキッド。マサキとキッドは、本当に愛し合い楽しい日々を送っていた。ある日、ラブラドールを飼う初老の男性と知り合い、犬についてのいろいろな話をしてもらう。犬の習性を知ったマサキは、より深くキッドを愛するようになった。しかし、マサキの師であるその初老の男性は愛犬を亡くし、一人寂しく旅立つ。そして、マサキもキッドとの別れの日がやってくる。「いつまでも一緒にいたい」というマサキの願いもむなしく、キッドはその優しい瞳をゆっくりと閉じた。マサキがそのとき涙ながらに見上げた空には、キッドを送るように美しい虹が出ていた。
――あなたに贈る癒しの物語