花の業を、美しき詩歌とともに語る花随筆
古今東西を問わず、詩人たちはいつも花に魅せられてきました。花の美しさ、妖しさ、そして枯れて散りゆく姿に……。詩人たちはまさに、花と自分の人生を重ねあわせてきたのです。詩人・高橋順子氏による本書は、花の魔性に魅せられた詩人たちが紡ぎ出した詩歌と人生、そしてみずからの記憶を織りまぜてつづる、耽美にあふれた花随筆です。
登場する詩人たちは、北原白秋、堀口大學、蕪村、漱石、萩原朔太郎、三好達治など。詩人たちは愛する人を何の花にたとえ、恋を失った悲しみをどの花に託したのでしょう。花の魔性を映し出すようなモノクロームの花写真も掲載。あなたの心にはいま、何の花が咲いているでしょうか。