虚飾をはぎ取り中国の本音・本質を炙り出す
今や中国は世界の注目の的。だが著者の石氏は、日本人は中国の建前に惑わされ実像を見ていない、と言う。本書はキーワード毎に中国人の建前と本音を対比し、辛辣なユーモアで中国の実像をあぶり出す。例えば「人民日報」とは本来の新聞ではなく、当然真実よりプロパガンダを優先する共産党の機関紙だ。「日中友好」は中国人にとって、日本から取れるだけのものを取った上で思う存分苛めること。中国の報道では「飛込み自殺見物」が社会現象化。観衆は自殺を躊躇う者をはやし、屋台まで出て何時間も待ち、救助されるや怒りの声をあげる。日本はもっと中国の実像を知った上で付き合っていくべきだ、と著者は言う。
もともと中国のエリートだった著者だから書ける、「目からウロコ」の中国論。