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小学館文庫
安楽死を遂げるまで
アンラクシヲトゲルマデ
著者名 著/宮下洋一
在庫なし

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ISBNコード 9784094070279
判型/頁 文庫判/432頁
定価 935円(税込)
発売日 2021/06/07

あなたの生き方を変える。

世界の医療現場で、安楽死合法化の気運が高まっている。超高齢社会を迎えた日本でも、昨今、容認論が聞こえてくるようになった。しかし、実態が伝えられることは少ない。

安らかに死ぬ――その柔らかな響きに、欧州在住の筆者は当初懐疑的だった。筆者は、スイスの安楽死団体でその「瞬間」に立ち会い、またはアメリカやオランダで医師や遺族と話を交わすなかで、死に対する考えを深めていく。

文庫解説で武田砂鉄氏はこう書く。
<本書から繰り返し聞こえてくる著者の吐息は、安心感なのか戸惑いなのか疲弊なのか、読者はもちろん、それは著者自身にも分からないのではないか。死にゆく様を見届けた揺らぎが、そのまま読者に届く。読んで、同じように揺らぐ。目の前に広がった死の光景をどう受け止めればいいのだろうか>――

読後、あなたは自らに問うはずだ。私はどう死にたいのか、と。

第40回講談社ノンフィクション賞受賞作にて、日本で安楽死議論を巻き起こすきっかけとなった衝撃ルポルタージュ。

【編集者からのおすすめ情報】
文庫化に際して、筆者は、単行本の登場人物たちの「その後」を取材しました。遺族や医師はいま何を思うか。後悔していないか。日本でも関心が高まる安楽死について、賛成か反対かの二項対立では収まりきらないない、新たな姿を紡ぎ出します。