アングラマネー、結婚ビジネス、労働現場……
見えない隣人
中国人たちの実態を覗(のぞ)く
司法通訳――犯罪に巻き込まれた在日外国人のために、弁護士との間をとりもつ。在日外国人との強い絆で成り立つ仕事。
【内容の一部】
●中国人にとって非を認めることは、罰が下ること
●日本人の知らない、ヒトとカネを運ぶ地下ルート
●研修生の敵と味方
●研修生の受け皿となる組合を立ち上げた
●「死にたい!」日本人社長からのSOSメッセージ
●研修制度に蝿もたかる
●研修・実習生を追いつめる「メード・イン・チャイナ」
●プア・ワーカーの広がり
●中国人はただ「豊かになりたい」だけ
●中国からやって来る「まれびと」
■日本人が知らない、日本で働く中国人たち
日本で犯罪に巻き込まれた外国人は、司法通訳を通じて警察と交渉し、取調べに応じる。中国人の司法通訳はわずかで、彼らは職業柄、日本の中国人社会の裏の裏まで熟知している。本書は、有能な一人の司法通訳が重い口を開いて語った、日本に暮らす中国人たちの夢と現実の物語である。
犯罪はなぜ行なわれるのか、地下銀行はどう機能しているのか、相互扶助のネットワークはどうなっているのか。赤裸々に語られる事実に、われわれは驚かざるをえない。
3Kといわれる製造業の現場は外国人の研修・実習生に頼っているが、その8割は中国人だ。日本の中のもう一つの国「中国人社会」の実態を明かす!