『日本の名列車』第2弾!
「私は、仕事として人生のすべてを賭けた……」
■蒸気機関車は、決して裏切ることのない恋人(リーベ)である
「すべてがキシャに明けキシャに暮れ、蒸気機関車に身も心ものめり込んだ、私の少年時代である。
そうした汽車キチ少年も、やがて人並みに青春時代を迎える。恋、懐疑、絶望…、少年が大人へと目覚めていった旧制高校時代、不安定な魂は振子のように激しい振幅で揺れながら、いつも最後には甘美な鉄道趣味の桃源郷へと帰っていった。その時期、蒸気機関車は私の慰めの母であり、決して裏切ることのない恋人(リーベ)でもあった」(『プロローグ 鎮魂歌』より)
「鉄道ジャーナル」元編集長による『日本の名列車』第2弾。自らも蒸気機関車を動かした、昭和、平成の“生き証人”による鉄道史。