「文章力がない!」と、あきらめていませんか?
◎感性や想像力がなくても、書けます。
◎「起承転結」のセオリーも不要です。
◎一行書けば、二行三行と書き進められます。
●なぜ「800字」なのでしょうか
小論文やレポート、企画書などもそうですが、新聞の社説やコラムも、じつはこの数字を一つの基本としています。
一例を概数によって示せば、朝日新聞の〈社説〉は1200字、〈天声人語〉は600字。読売新聞の〈社説〉は1000字、〈編集手帳〉は500字。平均すると、ほぼ800字となるのです。
身近なこの字数から、まずは始めようということです。
この中に一つの宇宙を築ける人は、数百枚の小説を書くことも、すぐれた論文を書くこともできます。小説だろうと論文だろうと、書くことの根幹にあるものは同じだからです。
■うまく書けない人には、何が足りないか?
メールのような短い一文は書けるのに、ちょっとまとまった文章となると、もうお手上げ……。
その理由は明らかだ。私たちの頭のなかには、書く前から、書くべき文章のすべてが用意されているわけではない。つまり人は書きながら、つぎに書くべき文を見つけていく。長い文章も、そういう作業をひたすら繰り返すことで成り立つ。先に全体の構成のことなんか考えてしまうと、かえって手が止まるというわけだ。
書くことに必要なのは、感性でも想像力でもない。一文一文をつないていく力である。これは文章の論理的必然性ともいうべき能力で、簡単な読みとりの訓練によって誰もが身につけられる。