忘れてはいけない
火山列島・日本の恐怖
──第一人者が明かす「その日」の惨状
【本書から】
◎首都圏を直撃した大規模火砕流
◎縄文文化を壊滅させた南九州の「超巨大噴火」
◎7300年前の西日本壊滅のシナリオ
◎約7千年に一回──秒読みに入った破局噴火
◎北アルプスの穂高岳はかつてカルデラだった
◎どの大規模カルデラ火山が危ないか?
◎噴火予知の難しさ
◎ピナツボ火山の噴火は完璧に予知されたか?
◎夏の来なかった年。西暦1816年
◎破局噴火の地球環境に与える影響
◎人類壊滅の日シミュレーション
Etc.
■その日は刻一刻と近づいている
破局噴火(超巨大噴火)は、いつの日か必ず起こる災害である。もし起これば被害は想像を絶するものであり、人類全体が滅亡の危機に陥(おちい)るかもしれない。事実、ホモ・サピエンス(新人)は、破局噴火によって一度絶滅しかかっているのだ。
約七千年前に南九州で実際に起こったように、日本列島は破局噴火が頻発する場所である。この列島のそこかしこにある巨大カルデラを覗(のぞ)いてみれば、誰でもそのことがわかるだろう。
一度爆発すれば防ぎようのない破局噴火だが、まずはその現実を知ることだと、火山研究の第一人者である著者は力説する。噴火についての想像力を失ったときに、人間も社会も滅亡することは、これまでの歴史が証明している。