“自然”が好きなら人間の手を加えてはいけない!
イネの栽培によって破壊された日本の「自然」は計り知れない面積に達する
【内容の一部】
◎里山保全とは何か
◎レッドデータブックの正体
◎農薬は必要
◎私たちが見ている自然は本物の自然か
◎外来種への敵意−−イネも仏教も外来種
◎地球温暖化とは何か
◎正義の押し売り、エコツアー
◎人間も絶滅するのだろうか
etc.
■「人間が住まない」と、自然は豊かになる
チェルノブイリ、ビキニ環礁、これらは原発事故や水爆実験が行なわれた土地だ。さらに栃木県の南部に広がる渡良瀬遊水地、ここは足尾銅山の鉱毒を埋めたところだ。この3か所に共通するのは、その事故や実験が行なわれる前よりも、いまや信じがたいほどの多種多様な生物の住処となっていることだ。その理由はただ一つ。「ここにはもはや人間が住んではいない」ということだ。
人の手を加えた「自然」を本来の自然と錯覚し、声高に「共生」をさけぶ。本書は「自然との共生」とは何か、「地球温暖化」「エコ」「種の保存」とは何かを本質から問うものである。