全3巻完結。クライマックスへ!
利子、信用、証券、恐慌、地代……
資本主義の大がかりな魔術を、マルクスが暴く!
超訳『資本論』第3巻――目次より
◎剰余価値と利潤の違い
◎資本家はあくまで利潤の源泉が労働だとは思わない
◎利潤率の傾向的低下の法則
◎利子生み資本とは何か
◎産業資本家と貨幣資本家との対立
◎銀行信用による投機と恐慌
◎信用制度の二面的性格
◎貨幣逼迫(ひっぱく)と過剰生産
◎銀行は恐慌のときこそ利益を上げる
などなど
■利子と信用−−資本主義最大のカラクリ
『資本論』第3巻で、マルクスは、現代の資本主義に不可欠なキーワードを次々と登場させる。その追及の手はきびしい。
利子もまた利潤と同様に、労働からしか生まれないことを導き出す。株式に至っては、「この証券の価値はまったく幻想的」と、にべもない。他人の労働から搾取するだけでなく、「巨大な賭博や詐欺の制度」にまで発展させたと断罪する。
労働者と資本家の対立構図が、貨幣資本家と産業資本家との対立の陰で見えなくなってしまうのが、成熟した資本主義の姿だ。