思い出はなぜ美しくなるのか?
最新心理学が解き明かしたメカニズム
「記憶はこうして捏造される!」
目撃証言があてにならない理由とは?
人の記憶は再構成されている!
【内容の一部】
●自分の記憶はどこまで真実なのか
●虐待されたという偽の記憶が偽造されていた!
●自分の体験でないものが記憶の中に取り込まれる
●ショッピングモール実験が教えてくれること
●記憶と想像の間には境界線は引けない
●記憶には今の自分の状況が影響する
●話しているうちに本人自身もだまされていく
●うっかりミスには意味がある
●「この人は犯人です」をだれが証明するのか
●誤情報を与えられると、記憶は変容する
●子どもや高齢者の記憶には要注意
●繰り返し話していると、記憶は強化されてしまう
…………etc.
■記憶ほどアテにならないものはない!
「記憶とは、本当に過去にあったもの」。普通は、そう信じて疑わない。けれど最近の研究では、記憶が必ずしも真実ではないことが明らかになってきている。
記憶は、後で入ってきた情報や、現在の心理状態の影響を受けて刻々と姿を変えてしまうことがある、というのだ。
そう、あなたの記憶は、後になって作られたものかもしれないのだ。自分の記憶が書き換え可能であるなら、記憶で思い出す過去が本当にあったものなのか、誰もが不安になるだろう。
裁判での自白や目撃証言も、人間の記憶が元になっている。記憶があてにならないとしたら、どう真実を見極めたらいいのだろうか。
本書は、そうした記憶のウソについて、最新の研究成果に基づき、さまざまな角度から検証したものである。