人はなぜ苦しむのか?
苦はどこから来るのか?
苦を乗り越えるためには?
生前の釈尊のことばを423編のやさしい詩句にまとめた恰好(かっこう)の入門書を、現代の語り部が懇切丁寧に解説。
現代人の切実な悩みに対する回答がここに!
■いま、なぜ「法句経」なのか (著者のことば)
「法句経」とは、パーリ語で「真理のことば(法句)」を意味します。釈尊が語った423編の詩句を、2世紀のインド仏教学者が選集したもので、釈尊のことばが比較的原初的な形で伝承された経典です。内容は実際的、具体的で、しかも深い思索が込められているので、仏教の入門書としても恰好(かっこう)です。
いつの時代でも人生苦は、生老病死(しょうろうびょうし)の時間的問題と、対人間、対物質的の空間的問題とのからみあいから生じます。釈尊は「人生は苦なり」と目前の現象と原因とを見すえ、苦の受けとめ方と安らぎへの道を説きます。この基本の教えをゆっくりと学びたい、それが「法句経」を学ぶゆえんです。